
伊勢神宮は日本で最も尊い神社であり、天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祭る内宮(ないくう)と、豊受大御神(とようけのおおみかみ)をまつる外宮(げくう)を中心とする125のお社の総称です。日本最古の歴史書「日本書紀」によると、2000年前に天照大御神は、美しい自然と恵み豊かな三重県の伊勢の地を選び鎮座されました。
伊勢神宮では、年間に1500を超えるお祭りが行われています。たとえば毎日の朝と夕に神様にお食事をさしあげる神事である、日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)は、外宮において、1500年以上前から連綿と続けられています。
儀式のなかで最大のものは、式年遷宮(しきねんせんぐう)という、20年に一度、神殿やご神宝をすべて新調して、神様に隣地へお遷りいただく行事です。西暦690年に第1回の式年遷宮が行われて以来、中断の時期もありましたが、約1300年間続けられてきました。2013年には、62回目の神宮式年遷宮(じんぐうしきねんせんぐう)が行われます。
神宮のご神殿は、「唯一神明造」(ゆいいつしんめいづくり)という簡素かつ清廉な様式で、その起源は、紀元前の弥生時代の高床式の米倉であると言われています。式年遷宮では、ご神殿がまったく同じように隣地に造り替えられるので、ご神殿は古い形態でありながらも、常に新しく保たれています。取り払われたご神殿の古材は、全国のお社に譲られて、リサイクルされるため、決して無駄にされません。
山の幸と海の幸をはぐくむ森の大切さ、毎年恵みを与えてくれる自然への感謝の気持ち、ご神宝が伝える最高の工芸技術。
神宮は、現代に、多くのことを伝えています。